前途多難? デジタル庁

 

 91日にデジタル庁が発足した。その初代の事務方トップ(次官級職)であるデジタル監に石倉洋子氏(一橋大学名誉教授)が任命された。世間に流布されているところによると、そもそも当初に任命予定されていたのは、米マサチューセッツ工科大学の研究機関元所長で実業家の伊藤穰一氏だったそうである。しかし、伊藤氏が研究機関在任時、性犯罪者から20年に渡り研究資金を援助されていたなどの事実が浮かび上がり政府は起用を断念、石倉氏にお鉢が回ってきたということのようだ。

 ところが今度は、その石倉氏が自分のブログで著作権法違反をしていたことが判明した。画像販売サイト(PIXTA)の複数の写真サンプルを無断で自分のブログに貼り付けていたということである。その他のサイトからも相当数の写真やイラストが無断転用されていたようである。うっかりミスで済まされる事態ではない。1年前に似たような事案が筆者の遠い周辺で発生し、違反当事者は5万円ほどのお金を払って和解したと聞く。初歩の初歩の著作権法違反である。デジタルと著作権は密接に関連している。前途多難である。思わずため息が出てしまう。