BICボールペン

 

 まだ企業の勤め人だったころ、ヨーロッパでは万年筆のインクはブルーブラックが主流だと聞いたことがある。日本でも黒が主流になり始めた頃だ。それ以来個人的にはブルーブラックやブルーのインクが好きになり、後年私物のボールペンなどではブルーを愛用するようになった。ボールペンではブルーブラックというのはなかなかないものであるが、先日三菱鉛筆の替え芯でブルーブラックを見つけ、今愛用しているところである。

 

 さて、ボールペンと言えば軸がオレンジのBICボールペン。もう40年も前にもなろうか。たかだか数十円のボールペンであるが、TVで盛んにCMを流していた時代があった。BICボールペンを会社から支給されて仕事に使っていた人も多いだろう。筆者は特に愛用していたわけではないが、5年ほど前に急に懐かしくなって愛用者になった。昔から変わらぬ6角形のオレンジの軸がいい。全盛期と違って、もはやどこの文房具屋にも置いてあるという代物ではない。

 BICボールペンは、フランスのメーカーの製品であるらしい。知らなかった。そのBICボールペンの代名詞であるオレンジ軸のものが、在庫を売り切り次第世界からなくなるという報道を見た。俄か愛用者としてはショックだった。世界からなくならないうちに買い占めなければ、いや買いだめ、いやまとめ買いしなければと思い、いつもの店に行った。すでにテンバイヤーに買い占められているのではと危惧していたがそんなことはなかった。ブルー、レッド併せて8本購入した(170円程度)。ブラックは見当たらなかった。現在所有の2本を大事に使うしかない。