生涯三大最悪外食

  最近コロナ禍のせいで外食の機会がめっきり減った。TVではUber eatsや出前館などのCMが盛んだ。ネットによると、配達人の交通ルール違反や汚れたTシャツ、汗だくでの配達、器からこぼれた料理で食欲が失せてしまう、などの情報もある。一方、これがほとんどだとは思うが清潔な服装で好感度の配達人も多い。ユーザーが配達人を指名できる仕組みにすれば良いのに、という提案もある。これはうまいアイデアだ。その内導入されるような気がする。滋賀地域でもサービスが始まれば一回くらいは利用してみたい、と思わないこともない。

  外食と言えば思い出すことがある。生涯最悪の三大外食は何か?いずれも4550年前の忘れようとしても忘れられない話である。

  

 <その1>

  九州のある有名な陶器市の会場で昼食をとることにした。大変混雑していてなかなか食事をとれるような店がない。やっと空いていた食堂に入った。大したメニューはなかったが、ちらし寿司を注文した。出てきたのは、皿に白ご飯と○谷園の「寿司ふりかけ(※)」をかけたものだけ。確か400円くらいだった。○谷園に責任はない。 ※酢で味付けしたふりかけ。現在は販売されていない

 

 <その2>

  京都に住み始めた年、ちょうど東本願寺の親鸞生誕800年法要の年だった。全国から京都駅前の東本願寺に信者が集っていた。ある日、東本願寺前にある古い小っちゃな食堂に入った。おばあさんがひとりで切り盛りしていた。客は他にはいなかった。こんな素朴な店が美味しいんだよな、などとひとり自分を納得させていた。定食を注文した。ごはんとみそ汁、キュウリとじゃこの酢の物が出てきた。あと何が出てくるのだろうと思っていたら何も出てこなかった。80歳のおじいちゃん、おばあちゃんが食べる定食である(今時の80歳の高齢者はこんなもんではないだろう)。全国から来ている信者を馬鹿にしていると思った。値段は普通の定食並みだった。

  

その3>

  いまだその1、その2に匹敵する最悪外食に出会ったことはない。しいて言えば、1993年の米の大不作の年のこと。喫茶店で1時間近く待たされた挙句、芯が残った外米混じりのカレーライスを食べさせられたことがあったくらいである。