図書館のこと

近江(滋賀県)は名だたる戦国武将が活躍し、また戦場となった地です。大名や守護・守護代、土豪などの城、城址、城館跡は優に1,000を超えると言われています。有名なところは、彦根城(井伊氏)、安土城(織田氏)、坂本城(明智氏)、長浜城(羽柴氏)、小谷城(浅井氏)、佐和山城(丹羽氏、石田氏、井伊氏など)、観音寺城(佐々木氏、六角氏)、大津城(京極氏など)、膳所城(本多氏など)、水口城(加藤氏)、水口岡山城(中村氏など)、瀬田城(山岡氏)、日野城(蒲生氏)、田中城(田中氏)、大溝城(織田信澄氏など)、宇佐山城(森氏、明智氏)などなど。

 ある日、滋賀県立図書館を訪れました。県立図書館には近江にゆかりのある戦国大名・武将にかかわる蔵書がたくさんあります。滋賀県ゆかりの書物が置いてある書架の、戦国大名・武将をタイトルに含む蔵書数を数えてみました(ムック本含む。貸し出し中および書庫に置いてある蔵書、また一般書架にある蔵書は除く)

  結果は以下の通りでした。やはりNHK大河ドラマに取り上げられた主人公にかかわる蔵書が多いのが分かります。長浜城を居城とした秀吉関連本が少ないのは意外でした(滋賀関連以外の一般の本が置いてある書架にはたくさんありました)。やはり、秀吉が活躍したのは天下を取ったあとの大阪が舞台だからでしょうか。

 

 織田信長 69

 明智光秀 55

 井伊氏(家) 42

 浅井長政(江ら浅井三姉妹含む)33

 石田三成 15

 蒲生氏(家) 15

 黒田氏 5

以下略

 

ところで、滋賀県の図書館の本貸し出し数は全国的にも有数です。2002年から2008年までは一人当たり貸し出し冊数が全国No1でした。2009年から2016年も全国No2です。また、県立図書館の蔵書数は全国の図書館で第6位ということです。貸し出しを行っている図書館では第4位です。以上、Wikipediaより。

 現在の滋賀県立図書館の繁栄の礎を築かれたのは、1980年に就任された前川恒雄氏(2020410日死去)だったとされています(移動図書館などの事業を推進された)。一方、図書館に隣接している県立美術館がいまだに閉館状態なのは情けない話です。残念な感情がそろそろ怒りに変わってきそうです。図書館と美術館の有機的結合による運営を望みます。